2026年10月から義務化|カスハラ対策で進む防犯カメラ活用
- 有限会社コウワ精巧製作所

- 1 日前
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近年、店舗や施設の現場では、カスタマーハラスメント、いわゆる「カスハラ」への対応が大きな課題になっています。
長時間にわたるクレーム、威圧的な言動、暴言、不当な要求などにより、従業員が強い精神的負担を抱えるケースは少なくありません。対応が現場任せになってしまうと、従業員の不安やストレスが大きくなり、離職につながるおそれもあります。
こうした背景から、2026年10月1日より、カスハラ対策は事業主の義務となります。厚生労働省では、カスタマーハラスメント対策や求職者等へのセクシュアルハラスメント対策について、事業主に防止措置を義務付けるとしています。
トラブル時の状況確認や、従業員を守るための記録手段として、防犯カメラの活用を検討する企業は今後さらに増えていくと考えられます。
■カスハラ対策で求められるのは「現場任せにしない仕組み」
カスハラ対策で重要なのは、従業員個人の我慢や対応力だけに頼らないことです。
たとえば、現場で強い口調のクレームを受けたとき、担当者だけで判断し続けるのは大きな負担になります。あとから上司や本部に相談しようとしても、やり取りの内容が曖昧だと、事実確認に時間がかかることもあります。
そのため、企業には相談体制の整備や、トラブル発生時の対応方法、事実確認の進め方などをあらかじめ決めておくことが求められます。政府広報オンラインでも、企業等は労働者からの相談に応じ、適切に対応するための体制整備などが義務化されると説明されています。
防犯カメラは、こうした体制づくりを支える手段のひとつです。映像が残っていれば、当時の状況を客観的に確認しやすくなり、従業員の証言だけに頼らず対応を進めやすくなります。
■「言った・言わない」を防ぐ記録としての防犯カメラ
カスハラ対応で難しいのが、「言った・言わない」の問題です。
接客中のやり取りは、その場にいた人の記憶に頼ることが多く、時間が経つほど確認が難しくなります。相手の声の大きさ、身振り、距離感、周囲の状況などは、文章の報告だけでは伝わりにくい部分もあります。
防犯カメラが設置されていれば、トラブル発生時の状況をあとから確認できます。従業員が一方的に責められていないか、対応に問題がなかったか、周囲に危険がなかったかを確認する材料になります。
また、カメラがあることで、威圧的な言動や過度な要求への抑止につながる場合もあります。防犯カメラは「監視するための設備」というより、従業員と現場を守るための設備として活用される場面が増えています。
■介護・保育・店舗などで広がるカスハラ対策
カスハラ対策は、小売店や飲食店だけの問題ではありません。
介護施設では、利用者本人だけでなく、ご家族とのやり取りが発生します。説明の行き違いや、夜間対応、事故や転倒に関する確認など、後から事実確認が必要になる場面もあります。
保育施設でも、送迎時のトラブルや保護者対応、安全確認など、現場スタッフだけでは抱えきれない問題が起こることがあります。
店舗や受付のある事業所では、レジ周辺や窓口でのトラブルが発生しやすく、従業員が強い口調で責められたり、長時間拘束されたりすることもあります。
こうした現場では、防犯カメラを設置しておくことで、トラブルの抑止だけでなく、発生後の確認や社内共有にも役立ちます。
■防犯カメラを導入するときは運用ルールも大切
カスハラ対策として防犯カメラを活用する場合、ただ設置すればよいわけではありません。
録画していることを掲示する、必要以上にプライバシーを侵害しない位置に設置する、映像データを誰がどのように管理するのかを決めておくなど、運用ルールもあわせて整える必要があります。
特に、音声録音機能を使う場合は注意が必要です。映像だけでなく会話の内容まで記録するため、設置場所や利用目的、社内での管理方法を事前に確認しておくことが大切です。
防犯カメラは、トラブル時の証拠として役立つ一方で、利用者や従業員の安心感にも関わる設備です。だからこそ、設置目的を明確にし、適切に運用することが重要です。
■2026年10月直前は設置工事が混み合う可能性も
2026年10月1日の施行が近づくにつれ、カスハラ対策の見直しを進める企業や施設は増えていくと考えられます。特に、利用者やお客様と直接接する機会が多い業種では、防犯カメラの設置を検討するケースも出てくるでしょう。
そのため施行直前になってから相談が集中すると、希望する時期に工事ができない可能性もあります。
カスハラ対策をこれから整える企業・店舗・施設では、10月を待つのではなく、今のうちから防犯カメラの設置場所や運用ルールを検討しておくことをおすすめします。
■従業員が安心して働ける環境づくりへ
カスハラ対策は、単なるクレーム対応ではありません。従業員が安心して働ける環境を整えるための、企業としての重要な取り組みです。
防犯カメラは、盗難や侵入を防ぐためだけの設備ではなくなっています。
今後は、従業員を守り、トラブル時に冷静な判断をするための設備としても、活用の幅が広がっていくでしょう。
コウワ精巧製作所では、店舗・施設・オフィスなど、設置環境に合わせた防犯カメラのご提案から施工まで対応しております。カスハラ対策を含めた防犯カメラ活用をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
【出典】
厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」
厚生労働省「令和7年労働施策総合推進法等の一部改正について」
政府広報オンライン「カスハラとは?法改正により義務化されるカスハラ対策の内容」




